古河 佐野 宇都宮

人工透析について 当院の特色・取り組み

Artificial kidney therapy 患者様個々にあった
人工腎臓治療

人工腎臓を必要とする腎不全の原因はいろいろありますが、最も多いのが糖尿病性腎症で、全体の4割近くを占めていると言われています。

その次に多いのが慢性糸球体腎炎、腎硬化症、またこの他にも多発性嚢胞腎、SLE腎症などが原因として挙げられます。
このように、人工透析に至るまで一人ひとりがあらゆるプロセスを経て腎不全を患っております。

同じ人工透析治療でも個々の背景は様々であり、一人ひとりの患者様に対して治療方針は異なります。

当院では常に、患者様へ、その時最良な治療方法の実施を目指して、日々取り組んでおります。
また、当院は安心・安全に通院していただくことに取り組んでおります。

ストレスや不安なくお過ごしいただくため、信頼性のある患者様への対応のため、
送迎中や治療中の環境、治療後のアフターケアなど、
さまざまな面で患者様の満足度の向上を目標とし、日々努力してまいります。

Our effort 当院の取り組み

  • 個々にあった人工腎臓治療
  • 受け入れ時の当院の取り組み
  • 当院の特色

当院では患者様の転入前に事前に患者様、御家族との面談を行っております。

ここでは、以前の生活背景、現在の生活などをお聞きし、
診療情報提供書を元に病歴の背景なども細かく知ることにより、
患者様一人ひとりの症状・ライフスタイルに合わせて、最適な治療方針へ導くことを心がけております。

まず、当院での透析治療を開始する際、保存期・導入期又は転入以前のデータを基に、透析条件を選択します。

透析条件の選択に使うデータ

・血液透析(治療時間・ダイアライザー・血流量・抗凝剤の選択)
・血液濾過透析
 ・ON Line HDF(治療時間・ヘモダイアフィルター・血流量・抗凝固剤・置換量の選択)
 ・OFF Line HDF(治療時間・ヘモダイアフィルター・血流量・抗凝固剤・置換量(薬剤)の選択)
・リクセル使用の有無
・その他、特殊治療の有無

血液検査

月に2回血液検査を行っております。(1週目/3週目)
1週目の採血では、血液透析効率が問題なく治療が行われているか、貧血の進行が無いかなどの確認を基準に診ております。
また、腎不全以外の病状に対して、ホルモン検査(甲状腺・副甲状腺等)、薬物血中濃度、腫瘍マーカー等 経時的な変化を分析し、より早く変化に気付き治療方針を検討します。
3週目での採血では、月2回の血液検査の数値を基に、透析条件・薬物療法が適当であるか確認を行います。
さらに、患者様のライフスタイルに変化がないかなど常に生活の背景も把握しながら、患者様個々に短期・ 中期・長期目標を計画し、実行・評価・改善の流れでADLの向上を目指します。

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胸部レントゲンの撮影

基礎体重(DW)を設定するために月に1回もしくは患者様によっては月数回、胸部レントゲンを撮影 しております。
主に心臓の大きさに変化がないか、肺に水が溜まっていないかを調べます。
また、肺炎や悪性腫瘍などの胸部疾患の発症に対しての確認も同時に行っております。

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心電図

定期的に心電図検査を行います。経時的に波形の変化がないか確認し、専門医の受診が必要と判断した場合は 早急に紹介するようにしています。

シャントエコー

超音波を用いた検査で、シャントに流れている血液の量(血流不足・過剰血流の有無)走行経路、狭窄(スチール症候群、静脈高血圧、シャントの再循環の有無)等確認し、穿刺部位の変更もしくは治療の必要性を早急に判断し、対応しています。

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ABPI (足関節上腕血圧比)

年1回または、下肢疾患を認めた患者様は必要に応じた頻度にて検査を行っています。
ABPIとは下肢虚血の程度を評価する検査方法として最も広く利用されているものです。
上腕と両足首(足関節)の血圧を測定し、足関節の血圧を上腕の血圧で割った値がABPIであり、正常値は 1.0~1.4です。0.9以下の場合は何らかの虚血があることが示唆されます。

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SPP (皮膚組織灌流圧)検査

年1回または、下肢疾患を認めた患者様は必要に応じた頻度にて検査を行っています。
SPP(skin perfusion pressure)とは皮膚表面から1~2mm程度の深さにある毛細血管の血流がどのくらいの圧で流れているのかを示します。正常値は80mmHg前後で50mmHg以下でPAD(末消動脈疾患)が疑われます。ABPI・SPP検査両方にて抹消動脈疾患の早期発見、早期治療に努めます。

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Our Features 当院の特色

  • 透析治療のチェックポイントの細分化
  • 透析液の徹底管理
  • フットケア
  • 栄養指導
  • 超音波検査
  • 感染対策
  • 災害対策
  • アメニティ

腎機能低下を防ぐための確認事項また、透析治療を負担に感じさせないために知っておくこと。

透析条件は適正か(過剰効率、何らかの理由による効率不足)

Dwは適正か

電解質の数値は適正か(特にカリウム・リン・カルシウム・ナトリウム)

透析間体重増加率は適正か(塩分水分制限ができず過除水になってないか)

透析液温度は適正か(低温度透析液使用の必要性)

透析後半血漿浸透圧が高値であることから患者様の必要に応じて計画除水を行っているか

必要に応じて薬物療法による昇圧を行っているか(内服又は静注)

血圧低下傾向時の心拍数の上昇を見逃していないか

貧血はないか(MCV80~100fLかつHb10.0~12.0gldl目標 )*2023年4月時

アルブミン値は適正か(Alb3.5~5.0g/dl目標) *2023年4月時

炎症は起こっていないか(白血球・CRP等の上昇がないか)

心機能低下はないか(心臓エコーにて定期的にチェック)

降圧薬は内服過剰になってないか

不整脈の有無

宿便はないか(便通・便の状態の確認)

糖尿病性腎症、ステロイド高容量内服等にて、血糖値は適正か(低血糖・高血糖の有無)

指導方法の統一化
・管理不良な患者様には、2~3人の固定のスタッフを選び、少しでも改善したことがあったら、見逃さず、喜び、誉めることを必ず続けていく。
・医療従事者の𠮟咤激励での指導ではなく、常に患者様に寄り添った指導を心がける。

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不純物を含まない「ウルトラピュア」な透析液は、治療中の血圧低下を予防するほか、かゆみの軽減、体内での不利益な物質産生の低下など、様々な合併症を防ぐ目的として作製しております。
質の高い透析を提供するためには高度に清浄化された透析液(ウルトラピュア)が不可欠です。
透析液配管の工夫、エンドトキシンカットフィルターの使用、臨床工学技士による定期的なエンドトキシン測定と細菌培養検査により徹底した透析液の清浄化を管理しています。

近年、糖尿病からの透析導入が増加しており、動脈硬化が進行している方が多くなっています。 下肢の動脈硬化により血液の流れが悪くなり、放置する事により下肢壊死を起こし、下肢切断に至ることも多く存在します。 当院では以前より、いち早く下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)などの下肢病変の発見、早期治療を目的にフットケアの必要性を重要視しており、毎月、全員の下肢チェックを行っております。

患者様の体調を保ち、安定した透析治療を続けていくためには、食事療法が必須であると考え、 管理栄養士の在中に伴い、患者様ひとりひとりが食べることの”喜び””楽しみ”を少しでも感じることを目標に、かつ無理なく長期的に行っていける食事管理を取り組んでおります。

栄養相談に対する取り組み

患者樣にアンケートをとり、興味を示しているものをピックアップし、毎月、テーマに挙げ資料配布を行っております。 その中から思ったこと、感じられたことをフィードバックし、 患者様にとってより有意義かつ満足感の得られる栄養相談になることを目標に行っております。

患者様ひとりひとりに食事内容を聞き、現状の透析治療状況と血液検査等のデータを基に個々に合った指導を行います。 またベッドサイドで聞きづらい場合や、ご家族に同席いただきたいときには、個別に栄養相談、栄養指導を行っております。

超音波検査の目的は「体の内部の状態がどのようになっているか痛みもなく、リアルタイムに把握する」ことです。 超音波検査では、空気や骨に遮断されていない限り、多くの臓器に対応して みることができ、悪性腫瘍から動脈硬化まで幅広い病気の発見につながります。

当院で定期的に行っている超音波検査

心臓エコー

心臓は常に拍動していますが、その動いている状態そのままを、その場で観察できます。 心臓の機能や形態を調べることが可能で、具体的には心臓の動き、厚みの形態、弁の状態と機能などが確認できます。 弁膜症や虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、心筋症、心筋炎、心膜炎、先天性心疾患などさまざまな疾患の診断に用いられ、治療方法や治療方針の決定に役立てられます。

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腹部エコー

胃、腸管から肝臓、膵臓、胆嚢、脾臓など各臓器の腫瘍性 の病気、脂肪、胆嚢ポリープ、胆石、腎のう胞、腎結石、尿管、膀胱結石、前立腺肥大、卵巣のう腫などがわかります。 大きさ、形、血流についても情報が得られます。

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頸動脈エコー

頸動脈を断層撮影(物体の内部画像を構成する技術)された画像によって、血管壁の厚さと血管の内側の状態がわかります。 具体的には、動脈硬化によって厚くなった血管壁やこびりついたプラーク (脂肪などの線維など)や血栓などを確認することができます。 また、血管の狭窄(だんだん狭くなる)率を評価することができます。 壁にこびりついたプラークの面積と血流の流れる面積の比率を計算して出します。

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シャントエコー

シャントは、手術によって動脈と静脈を人工的につなぐことで静脈に流れる血液の量を多くし、太くなった静脈に針を刺して、透析に必要な血液を 取り出せるようにしたものです。 シャントは、患者様が透析を続けていく上でもっとも大切なパートナーであり、その状態は日々変化します。 その変化を患者様とスタッフが一緒に管理することで、トラブルを早期発見・早期治療につなげ、1日でも長くシャントを長持ちさせることができます。 その中でシャントエコーは、シャント血流量と血管の状態の両方をリアルタイムに評価することができる非常に有用な方法です。

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新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)は世界的に拡大し、パンデミックの状況を呈しています。 当院はパンデミックと闘うという点において、スタッフと患者様が共感できる意識がもてるようあらゆる努力をしてまいります。 当施設はまず感染対策エリアを設置し、発熱などの諸症状のある方や ウイルス感染した方を個別にて透析治療を行っております。

また、発熱、風邪症状のある方は事前に電話連絡をして頂き、他の患者様と接することのない形で検査等を行い、患者様全員の安全を守ることを 心掛けております。

スタッフ、患者様がお互いにストレスの少ない毎日を過ごし、万全な治療が 行えるよう厳密な感染対策マニュアルを作製し、日々時代の変化に伴った 背景に合わせマニュアルを更進し、施設全体のスタッフ・患者様・ご家族 のより安全の精度向上にこだわり続けます。

また、日頃、日常から感染対策を徹底してらっしゃる患者様、ご家族と共に 当院スタッフもより一層の徹底と十分な健康管理を保ち、当施設に 携わる全員が少しでも笑顔でいられる時間を増やしていくことこそが感染対策のモットーとして揚げております。

建物は重量鉄骨の耐震構造で、さらに自家発電を設置し、地震やその他災害にも安全が確保される設計となっております。 また、災害時のマニュアルを作成し、常に時代に合わせた対策方法をスタッフ間で話し合い、最善の対処方法が実行できるよう情報共有を密に行っております。

送迎サービス

人工透析患者様の通院負担を少しでもお手伝いするために、無料送迎サービスを実施しております。 送迎はご自宅までベララン運転士により行われており安心・安全をモットーに日々心掛けております。

治療環境

館内はゆったりとした間取りで、透析ベッドも間隔を広く設けております。 各ベッド1台ずつ液晶テレビを配備しておりますので、透析治療中、快適にお過ごしいただけます。

アメニティ向上にむけて

若い世代の強い情熱、そこから経験を積んだクオリティーの高い接遇、知識、技術。 当施設はスタッフが長く勤めてもらうことこそ、患者様全体のADL上昇に密着していると考えております。 仕事も子育ても楽しく続けられる環境も一つの大事な要素と考え、何が求められているか、”求心力”に対して常にアンテナを張り、安心して働ける環境作りを目指し、職員の安心、患者様の安心の両方が整うことが、本当の意味でのアメニティの向上になると考え、日々の目標として掲げております。

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